このブログについて。
当ブログは、自分の趣味(ゲーム、一次創作…etc)について日記に近い感覚で記載していきます。
自分の各方面へのモチベーション保持が主な目的なので、読みにくい文体になってしまう可能性は否めませんが、少しでも目を通して頂けたら本人は喜ぶと思います。
ブログを始めたきっかけですが、
自分は頭で考えたことを文章に起こすのことが好きなので、思いついては消えていく下らないことを留めておきたいな、とは常日頃から考えていました。SNSでも十分なのですが、もう少し閉塞的な媒体の方が気兼ねなく書けそうだな、という考えに至りました。
あと、ネットでの活動と言えばブログ……みたいな世代なので、いつかは始めたいと昔から思っていたり、まぁ他にも理由はいろいろありますね。
自己紹介
- 名前 あきかぜ*1
スプラトゥーン2での活動について
昔からゲームは広く遊んできましたが、今はスプラトゥーン2を主に遊んでいます。
ナワバリメイン。
一次創作について
ゲーム以外の趣味として一次創作としてゲーム制作をしています。ツールはRPGツクールMVで、一部グラフィックとBGMの自作のためにデジ絵とDTMをかじっています。
なんとか頑張ってこのブログに進捗を載せたいですね。
はい。
ff7rの感想記事です。ネタバレ注意!
4/10にFF7リメイクが発売されましたね。早速クリアしましたので、このゲームについて簡単に記事を書きます。(批判多めですので、いやな人は読まないでね)
この記事では主にストーリーについて、特に原作との比較メインに記述しますが、ネタバレへの配慮はしないので中身を初見で楽しみたいと思ってる人は読まないでくださいね。
私自身は小学生の頃に原作のFF7(1997年)を、関連作品としてはクライシス・コア(2007年)をプレイ済みです。原作知識としてはその程度なのでご了承を。
映ってる黒髪の青年は「ザックス」(クライシスコアの主人公)、クラウドから見て頼れる先輩みたいなポジション。最後は自分の意志をクラウドに託して死んでしまいます。
背景
FF7のリメイク作の開発が発表されたのは2015年です。当時はFF7の内容をそっくりそのまま、文字通りPS4でリメイクするものだと思っていましたが、今回発売されたFF7Rは「ミッドガル脱出までのストーリー」を描いた作品です。(これについては事前に発表がありました。)
「ミッドガル」はFF7のストーリーにおける序盤の舞台で、「ミッドガル脱出まで」と言うとちょうど「序盤終了まで」という区切りだと思います。原作目安で見ると、だいたい全編のうちの1/4くらいじゃないですかね。
FF7におけるミッドガルという都市は、ある意味物語の中心的な存在であり、「ミッドガル脱出まで」で一作出す、ということ自体は多少抵抗はあれど理解できる主張だと思います。ただ、RPGの進行具合として原作準拠であればミッドガル脱出まではざっくり1,2時間くらい。FF7のリメイクは分作になる、といった情報もちらほら聞こえ雲行きが怪しかった、というのが当時の心境です。
FF7の物語について
今作について書く前に前提知識としてFF7がどういうお話なのかをざっくりと説明すると、
……と、こんな感じの分かり易い画像がネット上にはありますが、FF7のストーリーは小難しくて分かりにくいというのが通説です。
以下で今作のストーリーと、それが原作と比べてどうか、という論点で話をしますが「そもそも原作自体、初見では分かりにくい」ということは念頭に置いてもらえるといいかもしれません。*1
FF7リメイク、なんてタイトルじゃなきゃこんな記事書かないんだが。
ストーリーにおける大まかな改変点の解説(追加、変更)
さて、リメイク作と言われればストーリーは原作通りでグラフィックやUIが改良されるのかな、くらいの心構えに落ち着きそうですが、本リメイク作では一つ大幅な魔改造が施されています。早速その個所を説明したいところではありますが、一先ず改変点について順を追って説明していきます。
PVでも登場した人気キャラ、セフィロス。ちなみに原作ではミッドガル脱出までにセフィロスは登場しません。クックック……。
壱番魔晄炉~神羅ビル突入までは百歩譲って原作通り
前述通り「ミッドガル脱出まで」を原作通りに作ったとして、プレイ時間としてはたかだか数時間です。逆に「ミッドガル脱出まで」の内容でps4向けに一作出すといことになれば、その過程をいろいろと嵩増しされるんだろうな、というのは想像に難くありませんでした。実際に神羅ビル突入までの改変点はだいたいこの「嵩増し」に該当します。簡単に列挙すると、
- 七番街スラムの住人とやりとり。(おつかいイベント)
- クラウドが七番街スラムのアパートに入居。(左隣にティファ、右隣にジェノバ*2
- 伍番魔晄炉前に神羅の兵器庫?(だったか忘れた)に侵入して、火薬を盗む。
- 伍番魔晄炉へ向かう前に、七番街スラムで「未知なる魔物」「虚無なる魔物」との戦闘。
- 教会でエアリスと会うシーンでレノと戦闘。
- 伍番街スラムの住人とやりとり。(おつかいイベント)
- エアリスに何かしに来た(うろ覚え)ルードと戦闘。
- クラウド女装の手順が大きく変更。(それに伴う新キャラ、地下闘技場などなど。*3)
- 列車墓場では、亡霊化したキッズたちとの小ストーリーも。
- 七番街支柱へ向かう前に「未知なる魔物」「虚無なる魔物」との戦闘。
- 六番街スラム~プレート上部へ行くための方法を探すためにコルネオの館の地下へ。
- 七番街スラムの様子を見に行くとウェッジ生存。
- プレート~神羅ビルまでの区画がダンジョン化。
- ほか、合間におつかいイベント。(消化は必須ではないが多い)
……と、いろいろ書き上げましたが、主に「スラムで暮らす人たちの描写」や「ダンジョン化」による増量がなされています。他、オリキャラも登場したりするので原作らしさを期待しすぎると火傷します。ただ、原作の本筋を大きく変えるような変更ではないとは思います(ウェッジが生存してますが)。しかし、上記の「未知なる魔物」「虚無なる魔物」という存在が後の大幅な魔改造の布石になっています。
神羅ビル、レッドXIII加入~ハイウェイ(問題の改変点)
神羅ビルでエアリスを救出するタイミングでレッドXIIIというワンちゃんが仲間になりますが、彼から上記の「未知なる魔物」「虚無なる魔物」について一言説明されます。
要約すると、
彼らは「フィーラー」と呼ばれる「運命の番人」らしく、運命を変えようとする者を妨げようとする。
だそうです。そして、この「運命」というのが「原作FF7の今後の展開」を指すものだと解釈されます*4。詳しく記載はしませんが、フィーラーは物語の中でしばしば登場し、クラウド一行の邪魔をしたり手助けをしたりと「敵か味方かよく分からない存在」として描かれてきました。
ちなみにこの時からエアリスが「真の敵は神羅ではなく、セフィロス」と突然言い出したり、何処かおかしくなっていきます。
さて、犬の喋ることは人には理解できないものとして、エアリスの無事を確認したので神羅ビルを脱出しましょう。この間に、ウェッジが助けに来たり、プレジデントの部屋でジェノバとの戦闘が入ったりしれっと原作改変が挟まれます。その後、ルーファウス戦、ハンドレットガンナー戦*5を終えたら、バイクに跨ってミッドガル脱出です。
ここで原作既プレイの人は「ん?」ってなりますよね。(後述)
さて、何気なく現れたセフィロスを親の仇のように糾弾しだすエアリス、そしてそれに乗せられるクラウド。結局、二人は戦おうとしますが、その瞬間、フィーラーが集まり、壁のようなものを形成します。
この壁の中が「運命の特異点」と呼ばれるものらしく、 その中でフィーラーの親玉?との戦闘。その後、セフィロスとの戦闘を経てエンディングです。
そして、エンディング――。
ハイウェイの先の「運命の特異点」でフィーラー(とセフィロス)を打ち破ったクラウド一行。運命の番人であるフィーラーを倒したため、運命が変わるのだとか。
戦闘後、クラウドはセフィロスと共に異空間(宇宙のような)に飛ばされ、「星を救うために協力してくれ」と話を持ちかけられます。クラウドはこれを断るとセフィロスは何処かへ居なくなってしまいました。
セフィロス撃破を喜ぶ一行だが、一人、セフィロスは死んではいない!と言い張るクラウド。セフィロスを倒すべくクラウド一向はミッドガルを旅立っていきます。
(つづく?)
改変に対する個人的な見解
これまでは今作の内容について、機械的に記述してきました。ここからは私の独断と偏見による感想になります。
神羅ビルまでの細かい変更点について
最初に挙げた「原作の本筋を変えない程度の物語改変」については、個人的に好きではありませんが、好意的な解釈を以て理解はできます。
そもそもFF7は20年以上も前のゲームですし、遊ぶ層も作る人も変わっています。私は昔のFFを愛していますが、それが現代のゲーム市場の形に合うかはまた違う問題ですし、商業的な側面を加味したとなれば、スクエニの制作に対する姿勢も含めある意味自然な結果の一つだと思います。
まぁ、ただ個人的に抵抗があった点をいくつか挙げます。
(細かい指摘だと思うので読み飛ばし推奨かもしれません。)
- エアバスター戦
伍番魔晄炉のボス「エアバスター」。原作では噛ませ犬のごとく簡単にあしらわれてしまいますが、今作では待遇が違います。
原作におけるエアバスターの存在は神羅の兵器でありながら、「ソルジャーというものがいかに異質で脅威的な存在か」を序盤に暗示する要素がありました。
加えて、この戦闘は「更に戦う者たち」がはじめて流れるシーンでもあり、元ソルジャーであるクラウドの頼もしさが垣間見れる好きな場面でした。
今作のエアバスターは「こんなものを相手にしてしまったらひとたまりもない」とクラウドに言わしめる程のポジションになっており、クラウド一行はエアバスターへのパーツ供給を妨害して弱体化を図るなど、ここの戦闘は原作と明らかに空気が違います。演出に力を入れるという方針でしょうから多少は致し方なしだとは思いますが、やはり好きな戦闘なだけに残念でした*6。ソルジャーがどういう存在なのか、というのは初見のプレイヤーにとっては手探りしていく部分なので、この手の匂わせ方は伝承してほしかったのが率直な感想ですね。(初見で分かりにくい、という点は原作の抱える問題点なのであまり強くは言えませんが……。)
代わりと言ってはなんですが、序盤にソルジャーの「ローチェ」という新キャラがクラウドの行く手を阻みます。
ただ、序盤のボスとしてソルジャーを出してしまうのは原作の風向きと逆ではないか、と懐疑的な気分になります。
ちなみに、彼とは伍番魔晄炉前の新マップ、神羅兵器庫(だったっけ?)で戦うのですが、それ以降は出てきません。
- 列車墓場
原作ではただの通り道でボスもいない「列車墓場」ですが、今作は新ストーリーに加えボス二体となかなか濃厚なマップになっています。
その新ストーリーなんですが、列車墓場にさまよう子どもの霊をエアリスがなだめる?といった心温まるお話。ざっくり言うと、かくれんぼで最後まで見つけてもらえなかった子どもが「エリゴル」(通称、黒い風)に連れていかれてしまい、亡霊になってしまった、それをエアリスが助ける、という感じです。
個人的に疑問になるのが、FF7の世界観では死んだ魂はライフストリームに行くため、こういう子どもの地縛霊みたいなものが存在しているのは、FF7の生死感と食い違うのでは、という点です。ただ、原作においても列車墓場にはモンスターの「ゴースト*7」が登場するので、ライフストリームに行けなかった魂、とでも考えれば合点はいきますが、引っかかる場面ではありました。
その他、幼少期のエアリスがかくれんぼをしている描写があるのですが、
・その幼少期のエアリスがリボンを付けているが、これが現在エアリスの付けているリボンに酷似(エアリスが付けてるピンクのリボンはザックスから貰ったものという設定がある。*8)
・エアリスがスラムの子供たちとかくれんぼをしているが、エアリスは幼少期に神羅本社に居たのではないか?*9
など列車墓場でのイベントに関しては、決定的な矛盾が起きているわけではないものの設定的に絶妙なラインの描写だと感じました。
列車墓場は原作では控えめなマップな分、今作での着色の濃さは人を選びそうですね。*10
- 原作通りの展開のボス戦で「更に戦う者たち」が流れない。
「更に戦う者たち」はFF7のボス戦お決まりの楽曲ですが、流れたり流れなかったりします。
……と、微妙に選曲が原作と逆行するのは意図的なのか、と疑問に思いました。「更に戦う者たち」はFF7屈指の名曲で、ボス戦にこの曲が流れることは一つの形式美でもあると思うのでこの辺は遵守してほしかったですね。
- タークスがダサい
敵対する立場でありながらも、紳士的で知的さが特徴的なタークスですが、本作はどういうわけかちょっとダサかったですね。
簡潔にピックアップしましたが、この辺は私が個人的に気になったというだけであって、他の人からしたら全然気にならないかもしれませんね。
ちなみにルード*11が割とぺちゃくちゃ喋るのも個人的にはNGでした。
- よかった改変点。
リメイクと自称しているので改変自体よくないかもしれませんが、悪くないなと思った場面が一か所ありました。
原作通りジェノバが擬態したセフィロスがプレジデントを刺し殺すのですが、そのジェノバとの戦闘が挿入されました。「セフィロスの姿をしたジェノバ」はFF7をややこしくしている要素の一つであり、初見では「本物のセフィロスが神羅ビルに来たのか」と勘違いしてしまうことはFF7あるあるです。(そもそも、ジェノバの擬態能力を知らなければ偽物のセフィロスみたいな発想も出てきませんし。)ここでちゃんと、セフィロスではなくジェノバだと示すことは個人的にはアリだと思います。
こんな感じに、原作FF7に登場するセフィロスっぽい姿のキャラはだいたいジェノバで、本物のセフィロスは竜巻の迷宮に眠っています。そこでの接触と、北の大空洞のラストバトルを除いて、そもそもセフィロスはFF7に登場しません。
この辺はFF7の意図的なミスリードですね。ジェノバとの戦闘は、それがダミーであることの決定的な証拠になります。
さて次点で記述するのは、FF7にとって決定的に問題だと感じる、今作クライマックスの改変点についてです。
フィーラーって何?
問題点は運命の番人として運命を変える者の前に立ちはだかる「フィーラー」についてです。これに関しては本品だけでは多くが語られず、正確な素性は分かりません。
私が一番マズいと思うのは、運命の番人という超越的な存在をFF7の世界観に投入してきたことです。
前述の通りFF7の設定というものはとても分かりにくく、複雑なものです。しかし、既プレイの人ならそれが「FF7の世界での科学が為し得る物語」だという理解に落とし込むことができます。これが、FF7が名作である所以であり、RPGとしての完成度の高さを保証する大切な要素の一つだと私は考えています。FF7では、「星命学」「ライフストリーム」「ジェノバ細胞」といったFF7世界観独自の概念が登場しますが、FF7の物語はこれらの要素だけで十分に説明できるものになっています。
それに対し、この「フィーラー」は運命の番人という所謂メタ要素です。ミッドガル脱出までという段階で、彼らを完全なメタと決めつけるのは早計かもしれませんが、科学や文明面で骨太な設定を持つFF7に対しては超越的すぎる要素で、個人的にはミスマッチ感が払拭できませんでした。
もしかしたら、この「フィーラー」も星命学に関する対象なのかもしれませんが、FF7の背景にこういった存在を説明する要素は見当たらず、リメイクで唐突に投入するにはバランスの悪い存在に感じて他なりません。世界線をはじめとするSF要素はラノベや映画などで散見するので一方的に超越的だと決めつけるつもりはありませんが、それが科学的な対象として、世界観内に非メタ的要素という形で内包されない限りは扱いに気を付けるべきだと思います。(つまり、今回で言えばフィーラーが運命を変えさせない理由を明示した方がいい、ということです。)
さてまぁ、そういう批判は置いといてフィーラーの存在を認めたとしましょう。
フィーラーの立ち位置については、某掲示板をはじめ各所で話題に上がっていますが、よく言われてる説としては、
FF7原作の流れ(運命)を変えさせぬよう妨げる存在。
というものです*12。
これは確かにそういう描写があって、例えば
- 本作ではクラウドが伍番魔晄炉の作戦に参加しないという流れになっていたところ、フィーラーが暴れてジェシーが負傷し、代わりにクラウドが行かざるを得なかった。(原作ではクラウドは淀みなく伍番魔晄炉の作戦へ参加する。)
- 七番街支柱にて、クラウドたちはタークスの動きを完全に封じるまでの立ち回りを見せ、プレートの落下を阻止できたが、フィーラーの邪魔が入ることで結局プレートは落下してしまう。(原作でもプレートは落下する。)
……と、どうやら原作改変が起きてしまう事態をフィーラーが妨げるようです。
激しくツッコミたくなるところだが。
で、このフィーラーですが、ミッドガルハイウェイの終端で大きな壁となり、クラウドたちの行く手を阻みます。
エアリスはこの場面で、特にメタ的になります。つまり、この特異点を突破すると今後(ミッドガル以降)のFF7の辿る運命は変わってしまう!のでは、というのが現時点で強く推されてる意見ですね。これはフィーラーとの最終決戦において、「これがお前たちの捨てようとしてる運命だ!」とフィーラーが各キャラに対し、ミッドガル脱出以降の物語のシーンを脳裏に浮かばせるという描写があることが裏付けです。
結局、クラウド一行はこのフィーラーの親玉を打ち破ってしまうので、今後の展開の原作崩壊可能性を作品内で正当化させてしまっているという解釈ができてしまいます*13。
メタ的な解釈ですけど多分、「エアリス生存ルート出ても荒れるな」という牽制じゃないでしょうか。(個人的にはエアリス生存よりフィーラーという概念が存在する方がやばい問題だと思いますが……。)
ちなみに今作のエアリスですが、いろいろとあり得ない言動をして自身のタイムリープを匂わせてきます。
いずれにせよ、この辺は様々な解釈が可能な(気がする)ので何とも言えません。
エアリス生存に関しては、私は特に否定的ではありません。
ただ、エアリスの死は「エアリスは死んでもライフストリームから星を守る為に祈りを捧げていた(エアリス死すともホーリー死せず)」というFF7の生死感を体現する要素なので、生存した際にこれに取って代わるような要素が欲しいかな、とは思います。
それにエアリス自身、ライフストリームへ逝くことでザックス(元彼*14)にも会えるのである意味、RPGの構造的に整った死だとは思います。難しいところですね。
セフィロスが高速道路にいる件
先ほど軽く触れましたが、原作FF7に登場するセフィロスのほとんどはジェノバです。ですから、今作のクライマックスで対峙するセフィロスについても、ジェノバの擬態と考えるのが自然です。(ましてや、ミッドガルに出没する個体なんて尚更)
ですが、これについてはジェノバの擬態と仮定しても、セフィロス本物と仮定しても不都合な点が出てきます。
- セフィロス本物だった場合
これはシンプルに原作の背景と矛盾します。原作FF7開始の時点でセフィロスは既に死んでおり(死にかけており)ライフストリームに流された挙句、竜巻の迷宮にいます。そのセフィロスに埋め込まれたジェノバ細胞がリユニオンを起こすために、世界各地のプロジェクト・S型ジェノバ細胞を持つコピー個体を集結させる、というのがFF7のメインストーリーです。
つまり、本体が簡単に移動してる時点で危篤な原作崩壊になります。
- ジェノバの擬態だった場合
設定上、こちらの可能性であるべきですが、今作のラストバトル(セフィロス戦)では人間状態のセフィロスとの戦闘になります。
先ほど軽く述べましたが、戦闘時に擬態が解けることはジェノバであることの証拠になるので、人型のセフィロスと戦ってしまうことは原作既プレイの身としてはとても違和感のあることと感じます。
本当はやっぱりジェノバ、だがFF7リメイクと謳う以上、人型セフィロスを出演させないわけにはいかなかったのでは。
フィーラー(ラストバトル)の見た目の奇抜さ
フィーラーは上記画像のような「浮遊する黒マント」のような姿ですが、運命の特異点で戦うフィーラーの親玉?の姿はだいぶ派手で、デザインに対しては突発的な印象を受けます。他ブログ様では「信号機」「ペプシマン*15」「バハムート戦隊」などと揶揄されていましたが、だいたいそんな感じ。
デザインの話なので、別に声高に批判することでもないと思いますが、フィーラーの容貌がまだ、FF7に関連してそうな(例えば、ジェノバのようにドロドロした外見だったり)ものであれば、まだ印象も変わってきたかもしれません……。
しれっとバハムートというワードが出ていますが、フィーラーの親玉は合体するとバハムートになります。
セフィロス、エアリスのメタ発言(ミッドガル以降の展開匂わせ)
ラストバトルに臨み、「フィーラー」という運命の番人に抗うクラウド一行。運命を変えることに何かの意義を抱く二人は、だんだんとそのメタさ加減が鋭くなっていきます。
セフィロスの目的が「星を救う」????
おさらいですが、原作におけるセフィロスの目的は星に致命傷を与え、湧き出すライフストリームを吸収することです。
「命は星を巡る だが、星が消えたらそれも終わりだ」と話すセフィロス。これは決定的な原作崩壊案件と見ていいのではないでしょうか……?
クライマックスになってポロポロと出てくる要素なので、正確に評価はできませんが、本来、星を壊すことを目的とするセフィロスが星を守ろうとする立場を取るのは大きな矛盾です。
舞台があって、背景があって、キャラクターの思惑があってはじめてそれが一つの物語の可能性を示すものですから、同じ舞台、同じ背景、だがしかしキャラクターの目的意識が違うとなれば、それは俗に言う二次創作というカテゴリーになりかねません。特にセフィロスの「星を壊そうとする企み」はFF7の骨格とも言える部分なので、これも曲げてしまってはマズい要素だと思います。
この辺をフォローするなら、
セフィロスが仮にFF7の星の支配者になったとしても、その後の更なる災厄が登場してしまい、結果的にセフィロス的にもバッドエンドになってしまう未来が待っているのかもしれない。(知らん)
つまり、原作FF7はどう転んでもその後の悲劇は避けられず、エアリスやセフィロスはそれを覆すために「運命の番人」と戦いながらタイムリープしているのだと、という感じでしょうか。リメイクって名前さえ付けなきゃこんなア北斎記事書かないんだが。
ですが、仮にそうだとしてもセフィロスはFF7開始時既に、死にかけてジェノバに乗っ取られてしまっているので、こういう正義がましい態度を取る余地が残っているのは不自然だと思います。
- クラセフィ
FF15改め、野郎ホモ旅行感があったという書き込みが某掲示板では散見されました。
私はあんまり気にならなかったけど、セフィロスに関しては確かに露骨だったかもしれない*16。
- 過去改変可能性(ザックス生存ルート)
エンディングにて、ザックスは負傷したクラウド(PSP版)を抱え、クラウド(PS4版)は互いに干渉することなくすれ違う。
ザックスが生還すればクラウドの立場がないため、FF7は破綻する*17別世界線だからそういうことにはならない、というメッセージ性は感じ取れたが、果たして?
(リメイクでIFストーリーを示唆する暴挙。)
ストーリー改変に関する総評 ほか まとめ
さて、今作について長々と書いてきましたが、まとめると局所的な展開自体は原作に近いが、大局的な構造に大幅な改変がある、ということ。
この大局的な構造の改変こそ、リメイクではなく外伝であり、二次創作であり、スピンオフといったカテゴリとしての土俵のはずです。一言タイトルでそう唱えてくれればこんな不毛な記事書かなくてもよかったのですが、そうもいかない大人の事情があるのかもしれませんね。
この記事では批判点ばかり挙げてしまいましたが、決してすべてが悪いわけではなく、原作ファンの目線でも「これいいな!」と思う要素は勿論あります。ですが、リメイクと銘を打ってある以上、原作に対する改変から目を瞑って他の部分を褒めちぎるのはファンの姿勢としてはお門違いかな、と思います。原作というモデルと切っても切り離されない土俵に立ってしまった以上、モデルを基準にした減点方式の評価がプレイヤー心理の核心であることは肝に銘じていてほしかったかなぁ、と感じました。
おわり
*1:話が分かりにくい原因としては、「背景が複雑」ということが大きな要因だと私は考えます。外伝作による背景の掘り下げも他のFFシリーズと比べて顕著です。
*2:原作で伍番街にいた奴かな)
*3:女装してコルネオの館に潜入するという本筋自体は変わりなし。
*4:解釈の余地はありますが、「変えようとする運命」という描写に忘るる都のシーンだとか、メテオ襲来シーンだとかが出てきます。
*5:ヘリガンナーはいません。彼はプレート~神羅ビル区画にボスとして出てきます。
*6:「更に戦うものたち」も、この戦闘以前の「ガードスコーピオン戦」で流れてますし。
*7:今作では、このゴーストが子どもの霊ポジションっぽい演出でした。
*8:ザックスからリボンを貰うというのは原作に対する後付け設定と言われているが、そのザックスとのやり取りを描いたクライシスコアでさえ13年前の作品です。
*9:エアリスは7歳の頃に本社から逃げてきたので、かくれんぼする年齢としてはギリギリセーフでしょうか???
*10:これ以前に人を選ぶようなイベントシーンばかりではあるが。
*11:公式無口キャラ
*12:諸説ありそうですが、これを唱える書き込みが物凄く"そっち"感あったので……。
*13:これまであたかも原作通りだったみたいな。
スクイクプレイヤーの視点から見たスプラ2。
スプラトゥーン2を初めてはや2400時間。プレイ時間として多い少ないは諸説ありますが、自分がこなしてきたゲームの中では比較的長期に渡って遊んでいるタイトルだと思います。
本記事では、その中で主戦に選んでいた武器「スクイックリン」系統を通じた視点、言わばスクイックラー*1視点においてスプラ2がどう見えるのかを簡単に綴ります。
スクイクそのものについて何か書きたかったけど、実は書くほどの材料がない。
あまり立ち回りとかについては書かないよ。上手くなりたい人は自力でがんばれ。
スクイックリンを選んだ理由
マイナー武器筆頭で、お世辞にも強いとは言えないのがスクイックリンの一般的な評価ですね。自分がこの武器を主戦に選んだのにはいくつか理由があります。
- 自分がTPSに求めていた資質が詰まっていた。
自分はこれまでTPSやFPS系のゲームをほとんどやってきておらず、初めて触ったTPSが前作のスプラトゥーン(wiiU)でした。前作はそもそもTPSを全く知らない身でもあり、いろんな武器に手を出したりして遊んでいましたが、スプラに本格的にハマったのは2作目でスクイックリンを試しに持ってみた後です。この武器はDPS*2の高さと引き換えにエイムに関する高い技量が要請されますが、この特徴が自分に合っていました。スクイックリン特有の技量的な要請を課すことで、自分がフロー*3に入りやすいと気づきを得たのが大きかったです。
つまり、TPSの要求するプレイングスキルとしてのスクイックリン運用に十分な魅力を感じたことが自分のスプラ2対するモチベーションの根幹を成していた、ということです。
- 机上論での強さ。
スクイックリンはいかに弾を当てるか、という課題が試合中常に課されますが、机上論に従えば当てることが可能ならば撃ち勝てる、という強さがあります。持ち始めた当初は「TASさんがスクイク持ったら強そうだな」くらいの気持ちでした。机上論と実戦は違いますが、それでも机上論的な強さは自分が対人ゲームをやる上で大切なモチベーションです。もちろん、曲射が入らないなど机上論でも完全無欠という訳ではないですが。
- 乱数要素がない。
当たり前ですが、狙撃時に乱数が絡まないのは大きな特徴です。シューターやブラスターの撃ち合いでは、基本的にはエイム力が物を言うとはいえど、乱数で多少結果が異なってくる場面があります*4。スクイクに関しては乱数要素がない分、撃ち負けた時の敗因が分かり易く、それが自分にとってストレスフリーな上に技量の向上に繋がりました。地上撃ちに限ればブレない武器は沢山ありますが、跳んでもブレないというのは大きな魅力だと思います。跳んでもブレない上に曲射まで持ってる武器もありますが。
あと、やっぱりカッコいいからね。ライトセイバーみたいで。
スクイックラーにとってのスプラトゥーン2。
これだけ上記で魅力を述べたのにも関わらず、現状スプラ2でのスクイクの立ち位置は芳しいものではありません。スクイクを持ってみて、どういった側面がキツイのかを簡単にご紹介します。
- いわゆる対面拒否の強さ。
スクイックリンの強さは机上論の保証する対面力……ですが、巷でも言われてるようにスプラ2は対面拒否という選択が有効な場面が多く、幅を利かせています。交戦をかけることが悪手となってしまうのは、持ち味の戦闘力を生かすことができないので致命的です。
- キル以外での圧力が弱い。
上記の対面拒否とも関連していますが、スクイクは塗りながら戦うという動きがしづらく、キルを取ることではじめて圧力がかかります。1キルというものは膠着の続いた盤面では大きな打撃になりますが、キルを取りに詰めていいかどうかという難題が常に立ちはだかるのが現実です。また、スクイックリンには曲射がないため地形的にどうしても圧力をかけにくい場面があります。ボムや半チャ*5で幾らかの対処は可能ですが、それは工夫という段階であり、武器そのものの強さとはまた別の評価になってしまいます*6。
スクイックリンは塗り自体は強いですが、「塗ると同時に圧力をかける」ことに関しては不得意なんです。交戦なしでは盤面に影響を与えにくい、というのは明確な弱点だと思います。
- 疑似竹がきつい。
スクイックリンは机上論的な強さがある、ということを触れましたが、この机上論での評価が仇となってしまう相手が竹です。スクイクより短いチャージ時間と長い射程を併せ持ちます。なんで?*7
疑似確にはギア枠を圧迫するというデメリットがありますが、むしろギアの恩恵だけでスクイク側が優位に立つのは難しいです。安全靴を多めに積むことで無理やり対処することも可能かもしれませんが、「プレイング面以外での対応」を迫られる時点でやはり特別視すべき相手だと思います。ですが、疑似確をある程度緩めている竹に対しては少量の安全靴でもしっかり戦えます。竹自体は塗りやインク効率面でハンデのある武器なので、消耗戦に持ち込んだり……などと現実的な対処法はゼロではありませんが、交戦を控える対応を迫られるのはスクイクの持ち味と拮抗して何とも言えないですね。
ちなみに、最も騒がれてる疑似プライムや疑似L3ですが、彼らに対しては一応射程で優っているため、意外にも強気で戦うことができます。
それでも今まで続けてきたのは楽しかったから。
スクイックリンの魅力を相殺するような図式のスプラトゥーン2ですが、長期に渡って遊んでこれたのはフレンドをはじめとした腕の立つプレイヤーとの交戦が楽しかったからです。前作ではガチマッチ主体だったのに対し、今作ではナワバリ主体で遊んでいたことも大きかったと思います。ナワバリでは試合後の継続選択が可能なので、試合を終えた後に「また戦いたい!」とか「今度は勝ちたい!」と思えるプレイヤーとの出会いがフレンド野良問わず数えきれないほどありました。他者との交流はオンラインゲームの醍醐味だと思いますが、拳でのコミュニケーションの楽しさを肌で感じられたことに関してはスプラトゥーンに感謝ですね。
*1:スクイックリンをメインに使うプレイヤーのこと。スクイッカーの方が一般的かも。
*2:1秒当たりのダメージ量。スクイクにはチャージ時間があるので、ちゃんと算出することはできず、厳密にはDPSではない。
*3:一種の心理状態、ゾーンとも。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC_(%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6)
*4:逆にエイム力だけではすべてが決まらない、というのはスプラトゥーンの良い面かもしれませんね。
*5:半チャージ。チャージを最大まで溜めずに射撃すること。
*6:ボムも含めた上で武器を評価するのが本来ですが、これは他武器ではボムを使わずとも圧力をかけられる場面において、という意味合いです。
*7:更に弾の当たり判定もスクイクより大きい。